長野県内で新たに誕生する「ご当地ナンバー」<2025.2.25>

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最終更新日: 2025年2月25日

2006年から導入が始まった「ご当地ナンバー」

 2025年、長野県内の2つの地域で、新たに自動車用のご当地ナンバープレートが誕生します。1つは「安曇野」ナンバー、もう1つは「南信州」ナンバーということで、それぞれの地域にお住いの皆さんの中には心待ちにしている方もいるかもしれません。
 そもそもこのご当地ナンバーとは、自動車に付けるナンバープレートのうち、「新たな地域名表示ナンバープレート」の通称で、06年10月から導入が始まりました。従来は、「長野」、「松本」など運輸支局(自動車検査登録事務所)がある場所の地名が示されていましたが、ご当地ナンバーでは、それに限らず新たに独自の地名を表示することができるようになりました。導入の主な目的やメリットは、地域名のPRを通じた地域おこしや一体感の醸成、観光振興などとなっています。

対象地域や表示できる地域名には基準が

 対象となる地域には基準があり、現在、複数の市町村で導入する場合には、地域内に3ナンバーや5ナンバーの登録車が5万台以上、登録車と軽自動車との合計が8万5千台以上あること、などとなっています。また、表示する地域名についても、行政区画や旧国名などの地理的名称であり、当該地域を表すのにふさわしい名称であることや、当該地域名が全国的にも認知されていることのほか、読みやすく、覚えやすいものであるとともに、既存の地域名と類似し混同を起こすようなものでないこと、といった基準が設けられています。
 これまで長野県内では、06年に諏訪地域の6市町村を対象に「諏訪」ナンバーが導入されました。県外には、山梨県の「富士山」ナンバーや三重県の「伊勢志摩」ナンバーといった観光地として知られる地名の表示などもあり、全国で46カ所のご当地ナンバーが導入されています。ご当地ナンバーの具体的な効果をはかるのはなかなか難しいと思いますが、それでも地域の名前を付けて走ることで、知名度の向上にはつながっているようです。

「安曇野」・「南信州」ナンバーについて

 今回新たに加わる「安曇野」・「南信州」ナンバーですが、それぞれの対象地域は「安曇野」が安曇野市、東筑摩郡生坂村、北安曇郡池田町、同郡松川村、「南信州」は飯田市と下伊那郡13町村となっています。
 また、この2つは県内で初めて図柄入りナンバーが導入されることになりました。全国版の図柄入りナンバーには、過去にはラグビーW杯や東京オリンピック、現在は大阪・関西万博をPRする図柄などがありますが、地方版の図柄入りナンバーは、地域の風景や観光資源を図柄にすることで地域の魅力を全国に発信しようと、2018年から使われ始めました。
 「安曇野」ナンバーの図柄は、北アルプスを背景に安曇野市の道祖神、生坂村のパラグライダー、池田町のハーブ、松川村のレンゲツツジがデザインされています。そして、「南信州」ナンバーには、地域の伝統工芸である水引をモチーフに、南アルプスの山並みや天竜川、太陽が描かれています。どちらのナンバープレートも、カラーの図柄入り、モノクロの図柄入り、図柄なし、の3種類が用意されています。
 両対象地域でも現在のナンバープレートはもちろんそのまま使えますが、早期に新ナンバーに切り替えたい場合は、交付手数料の金額によって図柄の有り・無しを選べ、図柄有りの場合は別途千円以上の寄付金を支払うことでカラー版の図柄を選べます。25年3月には手数料が公表されて4月に事前申し込みの受付が開始され、5月頃に交付が始まる予定となっています。

“走る広告塔”として地域に根付くことを期待

 長野県内では上伊那広域連合でも導入の方針が示されており、検討準備会を設立し、表示する地域名の検討や導入の賛否を問う住民アンケートなどを実施する方針となっています。
 今回導入される新たな2つのナンバープレートも対象地域内で広く普及するにはまだ時間が掛かりそうですが、地域の名前と魅力を宣伝する“走る広告塔”として根付いていって欲しいと思います。

2025年2月24日放送 SBCラジオ「あさまるコラム」より

 

 

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