木材生産業
最近の業界動向
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個人経営体を中心とする国内の素材生産業者数は、2020年には5,839経営体と、過去10年間で5割以上減少し、林業従事者も減少している。
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一方で、素材生産業者によって生産された丸太の需要別素材生産量の推移を図表1でみると、22年に3,462万㎥と16年に比べ約3割増加している。中でも木質バイオマス発電施設等で利用される燃料用チップを含む「燃料材」は16年から22年にかけて2.3倍に急増している。この背景には、再生可能エネルギーの固定価格買取制度開始を契機に木質バイオマス発電所が増加したことがある。
全国の需要別素材生産量の推移
長野県内の動向
- 長野県の森林面積は約106万haであり、北海道、岩手県に次いで全国3番目の面積を有し、森林蓄積量は約2億㎥と全国5番目となっている。また、図表2のとおり、人工林のおよそ8割が林齢50年生を超え、森林資源は充実している一方で林齢20年生以下の割合は1%にも満たず、新たな森林の造成(再造林)は遅れている。
- 図表3で長野県の需要別素材生産量をみると、全国同様に木質バイオマス用の増加により、全体の生産量も増加している。
- 一方、20年の素材生産業者数は149経営体 と、過去10年間で約6割減少し、林業従事者も減少している。こうした中、各経営体はハーベスタやフォワーダ等の高性能林業機械を積極的に導入し、時間当たりの生産量増加や効率的な集材により、1経営体当たりの生産量を約3倍に拡大させている。 (詳細は経済月報2024年7月号をご覧ください。)
人工林の林齢(全国・長野県)
長野県の需要別素材生産量の推移
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